第十六章:アテナイへの行軍#
一番難しいのは最初の一歩だ。それを踏み出せば、あとは足が勝手に動く。
私は家の門の前に立っていた。腕に盾、手に槍、背中には兵士に必要なすべてが入り、夫が欲しいものは何一つ入っていない荷物を背負って。彼女は戸口に立っていた。泣かなかった。彼女の勇気のどこかで決めたのだと思う——私に見えるところでは泣かないと。彼女の涙を見たら、最初の一歩が踏み出せなくなるから。
最初の一歩を踏み出した。次に二歩目。三歩目。
十歩目には、夫はもう死にかけていた。完全に死んだわけではない——彼は完全には死なない、まだこの中のどこかにいる、戦士の目の奥に——だが薄れていた。一歩ごとに、あの戸口と私をつなぐ糸が細くなっていく。広場に着いたときにはまだ感じられた——胸の真ん中のかすかな引力、眠る赤子の幻の重み、今夜はもう眠れないベッドの残り温もり。
街道に出たときには、その糸はほとんど感じられないほど細くなっていた。
去るとはこういうことだ。劇的な瞬間に起こるのではない。一歩また一歩、前の一歩よりわずかに楽な一歩の連続で、一歩ごとに内側の何かがそっと殺される——あまりに静かで、ほとんど気づかないほどに。
アテナイへの道は長くない。健脚の男たちなら一日の行軍で着く。そして我々はまさにそうだった。だがあの一日は一年のように感じられた。距離はスタディオンで測られたのではなく——アイデンティティで測られたからだ。
最初の一時間、私はまだ家を出た男だった。思考は後ろにあった——家、鍛冶場、赤子の顔。体は前に歩いているのに、意識は後ろ向きに生きていた。ポケットの中の硬貨をひっくり返すように記憶を一つ一つなぞり、まだそこにあるか確かめていた。
二時間目になると、記憶は薄れ始めた。忘れたからではない——忘れることはない——行軍という身体行為がその仕事を果たしたからだ。土を踏む足。荷物のリズム。盾の重さ。身体のこと、現在形のこと。身体は記憶など気にしない。身体が知りたいのは——地形はどうか?次の水場はどこか?あの水膨れは問題になるか?
身体が私を現在に引き戻した。現在とは、一本の道と、一列の男たちと、できれば辿り着きたくない目的地だった。
中間のどこかで——どこだったか覚えていない、行軍の中間部分は決して覚えていないものだから、出発と到着の間の空白だ——私は真空に入った。
それを表す唯一の言葉。真空。もはや出発した男ではなく、まだ到着する男でもない。二つのアイデンティティ——夫と戦士、父と兵士——が宙吊りになり、どちらも完全には活動せず、どちらも完全には眠っていない。
真空の中で、ものが浮かび上がる。
妻が機の前で口ずさんでいた歌。娘を腕に抱いたときの正確な重さ——重くもなく、軽くもなく、ちょうど一つの新しい命の重さ。夜明けの鍛冶場の匂い、炭がようやく燃え始め、鉄はまだ熱くなっておらず、一日がまだ可能性のままである時。
これらが、私が押し込めていた場所から浮かび上がってきた。押し込める力が強かったから、溜まった圧力も大きかった。目が痛んだ。顎が締まった。行軍中に泣きそうになっている戦士の、泣くことはマニュアルにないと知っている、あの特有の恥ずかしさを感じた。
泣かなかった。だが浮かび上がるものを受け入れた。しばらく胸の中に座らせておいた。居心地が悪く、歓迎しがたく、しかし絶対に必要だった。もしここで——何もない場所で、それぞれの真空に向き合う男たちに囲まれて——出さなければ、戦場で出てくる。最悪の瞬間に、最悪の形で。
行軍は圧力弁だ。去ることを消化する場所。到着したときには——癒えてはいない、完全でもない、大丈夫でもない——だが機能する。次に来るもので満たされるだけの空きができている。
他の縦隊と合流した。他の区、他の村、他の人生の男たち——それぞれの人生が私のものと同じように具体的で、貴重で、そして軍事機械にとっては同じように無関係だった。それぞれが自分の真空を、今朝出てきた戸口へつながる自分だけの幽霊の糸を背負っていた。
縦隊が合流したとき、あることが起きた。以前にも見たことがあったが、名前をつけたことのなかったこと。
個々の真空が満たされ始めた——古いもので、個人的なものではなく、集団によって。百の足音がリズムになった。リズムが鼓動になった。鼓動がアイデンティティになった。
我々はもはや個々の荷を背負う個人ではなかった。一つの部隊だった。一つの隊形だった。複数の手足を持つ一つの有機体が、一つの目的に向かって動いていた。
個人のアイデンティティは消えたのではない。列の後方に下がったのだ。戦士と兵士と隊形の中の男の後ろに静かな場所を見つけて座り、待ち、集団を前に出した。
これが行軍のすることだ。輸送ではない。変容だ。一人の人間として歩き始め、一つの部品として到着する。そして奇妙なことに——予想しなかったことに——あの瞬間、部品であることは人間であることより心地よかった。人間は自分の重さを一人で背負う。部品は機械全体と重さを分かち合う。
到着する前にアテナイが見えた。都市は平原の上に、神が意図して置いたかのように、毅然として動かぬものとしてあった。アクロポリスが午後の光を受け止め、我々の顔に投げ返してきた。その瞬間、人が都市のために戦う理由がわかった。建物のためでも、城壁のためでも、港のためでもない。光のためだ。ある特定の場所が光を抱き、それを返してくれるあの特別なやり方のため。そしてその光がお前の一部になるから——都市を失うことは、自分の世界から一つの色を失うことだ。
門を通って行軍した。市民たちが我々を見送った。歓声を上げる者がいた。泣く者がいた。ただ見つめる者がいた——自分たちの未来が鎧をまとって目の前を通り過ぎるのを見ながら、それが帰ってくるかどうかわからない人々の表情で。
私は大勢の中の一人だった。縦隊の中の一つの顔。盾の中の一枚の盾。名前も、経歴も、鍛冶場も、家族も——何も見えず、何も関係なかった。今の私は一つの機能だった。槍を持つ者。盾を構える者。将軍たちが力が必要だと判断した場所に配置される、力の一単位。
そしてそのすべての後ろに——鎧の後ろ、隊形の後ろ、集団の鼓動の後ろに——あの夫が静かな場所に座り、幽霊の糸を握り、待っていた。
到着した。陣を敷いた。そしてペルシア軍を待った。
だが待つことについてはもう話した。どんなものか知っているだろう。
ただ今回は違った。今回の待機には、終わりの日があった。
そしてその終わりの日は、明日だった。